真昼のほたる

つくりもの

Flash
豆騒動/ 待受
ドラゴンクエスト
/ / /
/ /
ロマサガMS
/ / / / /
鋼の錬金術師
/
ほかゲーム・アニメ
/ / / /
オリジナル
/ / / / / /
吹き替え
/ /
MIDI
:4コマ・漫画
:小説・シナリオ・詩
:イラスト
:他

ロマサガジャミル編ネタシナリオ

○ 南エスタミル・宿屋
暗殺者「死ね!」
ジャミル「!?」

  ジャミル、剣をかろうじてよける。剣は
  そのままベッドに刺さり、暗殺者の仮面
  が外れる。
  即座にレイピアを取り、構えるジャミル。

ジャミル「なんだよ、いきなり!?」
アイシャ「ジャミル!平気!?」

  アイシャ、グレイ、クローディアもそれ
  ぞれ武器を取る。
  ベッドに刺さった剣をギリギリと引き抜
  きながら振り返る暗殺者。狂気に満ちた
  表情。
  ジャミル、目を見開く。

ジャミル「(つぶやくように)…ダウド」
アイシャ「(ジャミルを見て)…え?」

  剣が抜け、暗殺者=ダウドがジャミルに
  襲いかかる。

ジャミル「待…!!」
ダウド「死ね!死ね!死ね!死ねっ!!」
ジャミル「なん…ダウド!!」

  後ろにどんどん押されていくジャミル。
  アイシャ、口を両手で覆って不安な表情。
  ジャミルの背中が壁に付き、ダウドの剣
  が振り上げられる。
  グレイ、即座に刀を抜く。

グレイ「チッ!」

  飛び散る鮮血。

アイシャ「ジャミル!!!」

  グレイの刀に斬られ、剣を振り上げたま
  まジャミルに覆いかぶさるダウド。

ジャミル「ダウド!!!」

  カラン、と落ちるダウドの剣。ジャミル
  の肩にもたれ、表情から狂気は消えてい
  る。
  返り血に塗れ、うつむいて静かに刀を納
  めるグレイ。

ダウド「ギルド…ばん…ざい…」
ジャミル「ダウド…!」

  ジャミル、ダウドを抱きかかえてしゃが
  み込む。仰向けのダウドを抱き起こした
  体勢になる。

ダウド「ジャミル…痛いよ…死にたくないよ…」
ジャミル「ダウド!死ぬな、ダウド…!」
ダウド「…タルミッタの…西に……」

  ダウド、ゆっくり目を閉じる。

ジャミル「(ダウドを抱き締めて静かに)ダ
 ウド…ダウド…(上に叫ぶ)ダウドーーーー!!!」

  アイシャの頬を伝う涙。影のあるグレイ
  の後ろ姿。眉をひそめ唇を噛むクローディ
  ア。

ジャミル「グレイ…てめぇ」

  ダウドを抱きかかえたままグレイを睨む
  ジャミル。
  グレイ、うつむいたまま。
  ジャミル、ダウドを静かに横たえ、立ち
  上がろうとしてアイシャに腕をつかまれ
  る。

アイシャ「やめてジャミル!!」

  アイシャを振り返るジャミル。涙を流す
  アイシャを見て、ふと我に返る。

アイシャ「グレイを責めないで…!グレイが
 ああしてくれなかったら今ごろジャミルが…!
 ジャミルが…!!」

  ジャミル、まだ涙を浮かべながらもバツ
  が悪そうに自分の頬をかく。

ジャミル「おいおい、アイシャ…なんでお前
 が泣いてんだよ?」
アイシャ「だって…!」

  ますます涙を流すアイシャ。
  クローディア、ほっとしたように少し微
  笑む。自分の服の一部を破り、グレイに
  ついた返り血を拭う。

ジャミル「わりぃ、グレイ…八つ当たりする
 とこだったぜ」

  グレイ、うつむいたまま。

グレイ「…いや。そいつを救う方法くらい、
 あったはずだ…ジャミル。お前を護ること
 しか考えられなかった。…すまない」
ジャミル「……」
アイシャ「でも!!どうしてジャミルの友達
 がジャミルを襲うの!?こんなのって…な
 いよ…!」

  ジャミル、ダウドを見る。

ジャミル「こいつは…ダウドは暗殺なんかや
 るような奴じゃない」
クローディア「ギルド…地下で聞いたアサシ
 ンギルドね…」
ジャミル「…許さねぇぞ…!」


○ 南エスタミル・町外れ
  作ったばかりのダウドの墓に花を置き、
  祈る4人。

ジャミル「ニーサさんよ…あいつを頼んだぜ…」

  グレイ、祈りを捧げ、背を向けて歩きだ
  す。アイシャ、振り返って不安そうにグ
  レイを見る。

アイシャ「…グレイ。」
クローディア「グレイ…」

  祈っていたクローディア、グレイに続く。
  ジャミル、振り返ろうとするが、できな
  い。ジャミルを見上げるアイシャ。

アイシャ「ジャミル…」

  ダウドの墓を見つめるジャミル。

アイシャ「(遠慮しながらも)…グレイのこ
 と…嫌いになったり…しないよね?…ね…?」
ジャミル「(墓を見つめたままうなずいて)
 …んああ…」

  アイシャ、ジャミルを見て、墓を見る。
  一心に祈る。
  ジャミル、アイシャを横目で見る。

ジャミル「…そうだな。グレイの奴…」
アイシャ「(祈りのポーズのまま見上げる)
 …え?」
ジャミル「あいつ、勝手にどこ行きやがった
 んだ?」
アイシャ「……」
ジャミル「…ダウドの仇取るってのに、あい
 つがいなきゃ話になんねぇぜ…」
アイシャ「…。…うん…!」
ジャミル「(墓に向かって)ダウド。仇取っ
 たらまた来るからな」

  ジャミル、バク宙。目で追うアイシャ。

ジャミル「行くぜ、アイシャ」
アイシャ「…うん!」

  慌てて立ち上がるアイシャ。


○ 南エスタミル・路地裏
  クローディアの前を歩くグレイ。

クローディア「グレイ。」

  グレイ、聞こえないふうに歩き続ける。

クローディア「止まって。グレイ」

  グレイ、止まらない。

クローディア「グレイ。止まりなさい」
グレイ「(止まって振り返る)うるさい」
クローディア「(睨んで)何処へ行くつもり?」

  グレイ、再び歩きだす。続くクローディ
  ア。

グレイ「知るか…お前はジャミルの所に戻れ」
クローディア「駄目よ。あなたは私の護衛で
 しょう」

  グレイ、止まって不快そうに振り返る。
  まっすぐ睨み返すクローディア。

クローディア「こんな治安の悪い街で勝手な
 行動は許さないわ」
グレイ「……」

  グレイ、何か言いたそうにするが。

グレイ「…チッ…!」

  階段にどかりと腰掛ける。

  クローディア、一瞬笑いを抑えて隣に座
  る。

クローディア「…珍しいわね。あなたのそん
 な姿」

  グレイ、ひざにひじを立て、手におでこ
  を乗せてうつむいた体勢。

グレイ「…この俺が…!」

  覗きこむようにグレイを見るクローディ
  ア。

グレイ「仲間の親友一人救えなかった…!」
クローディア「あなたは間違っていないわ」
グレイ「一瞬でもジャミルが俺を憎んだ」
クローディア「もう平気よ。アイシャだって
 ついてるじゃない」
グレイ「…俺はサルーインを倒し、神を超え
 る」
クローディア「…え?」
グレイ「仲間をあんな目に遭わせるわけには
 いかない…!」
クローディア「………」

  グレイ、立ち上がる。

グレイ「戻るぞ」

  クローディア、不思議そうにグレイを見
  上げる。

グレイ「何をしている。グズグズするな」
クローディア「…もう…平気なの…?」
グレイ「俺を誰だと思っている」

  グレイ、クローディアの腕を掴んで立ち
  上がらせる。

クローディア「きゃ…」

  グレイ、そのままクローディアの手を引
  いて歩く。必死に足を追いつかせるクロ
  ーディア。

クローディア「あなたって…本当におかしな
 人ね…」

  グレイ、構わず歩く。


○ 南エスタミル・広場
  きょろきょろしながら歩くジャミルとア
  イシャ。アイシャ、向こうを歩くグレイ
  とクローディアを見つける。まだグレイ
  がクローディアの手を引いている。

アイシャ「(指差して)あ!いたよ!」
ジャミル「おぅ!やるじゃん!」

  グレイ、クローディアも気付く。

アイシャ「よかったぁ、やっぱり二人一緒」
ジャミル「(大きく手を振って)お〜い!グ
 レイ!クローディア!」

  駆け寄るジャミルとアイシャ。

ジャミル「クローディアに慰められてたのかぁ?」
グレイ「アイシャに慰められてた奴が言うか」
ジャミル「なーに手ェつないじゃってんだよ?」

  グレイ、自分の手をちらっと見て即離す。

クローディア「痛…」

  ジャミル、にやにやグレイを見る。グレ
  イ、知らんぷり。クローディア、ちょっ
  と怒った様子。

アイシャ「(嬉しそう)えへへ…」
ジャミル「んで?アイシャちゃんは何笑って
 んのかなぁ?」
アイシャ「だって、嬉しいの!」

  グレイ、“何を言い出すんだ?”と言い
  たげな顔でアイシャを見る。クローディ
  ア、微笑む。

アイシャ「きっとね、ダウドもこっちの方が
 嬉しい!」
ジャミル「(ちょっと複雑な笑い方)…へへっ」
グレイ「…意味が分からん(バッサリ)」
アイシャ「えぇ〜」
ジャミル「てめーはグレイ!どーしてそう冷
 てぇ言い方しかできねーかなぁ!」
アイシャ「(ジャミルの腕をぐいぐい)いい
 よ、いいよォジャミルぅ」
グレイ「ふん」

  クローディア、クスクス笑う。
  遠くから4人を見て微笑み、すっと消え
  るダウドの影。

ジャミル「(ダウドの影を一瞬見て)…あれ?」
アイシャ「どうしたの?」
ジャミル「…いや?なんでもねぇ…」

  晴れた空に消える光。

ジャミル「…っし。じゃ、行くぜ?」
グレイ「ああ。」
アイシャ「うん!」
クローディア「ええ」

  歩きだす4人の後ろ姿。

ジャミル「――アサシンギルドへ――!」


………。

ジャミルがダウドを直接手にかけるってやだな〜、と思っただけのはずが…

なんだか随分大袈裟になりました…
辛気くさいし。

…でもひじょーに気に入りました。(死)

グレイみたいなキャラは書いたことあるけど(これほどの自信があったかって言ったら違うけど)、ジャミル、アイシャ、クローディアはなんだか書いててとっても新鮮。楽しい。すげー楽しい。

ちょっとグレイ×ジャミルみたいなのも意識してみた;そんな風潮があるかどうか分かんないけど…(二人とも美しいからかなりアリっぽい…)
でもまー基本ノーマルです…
その辺の事情抜きでグレイとジャミルは仲良しがいいな。
正反対だよねーこいつら。グレイとアルベルト、ジャミルとアルベルトでも全部正反対って言えるけどねぇ。

なんだか自分の中ではアイシャはジャミルに首ったけ(死語)のようです。
でもジャミルは全滅した時「ファラ…!」って言ってるんで片思いなんだろうな;
ホント、誰にでも優しいからジャミルってば。(死)

ミクシィ ブログ メール トップ inserted by FC2 system